一橋大学グローバル・ロー研究センター国際シンポジウム「移動の自由――足による投票と政治的自由」が開催されました。
一橋大学グローバル・ロー研究センター国際シンポジウム「移動の自由――足による投票と政治的自由」が開催されました。
2018年2月15日、インテリジェント・ホールにて一橋大学グローバル・ロー研究センター国際シンポジウム「移動の自由――足による投票と政治的自由」が開催されました。
このシンポジウムでは米国ジョージ・メイソン大学ロースクールのイリヤ・ソミン教授(憲法学)をお招きし、法学研究科長葛野教授の開会の辞に続いて、表記の題名で講演をしていただきました。その内容は、「連邦制国家において人々は自分の住む州や自治体を選ぶことによって、足による投票ができる。また国際的に、移民は移住によって自分が住みたいと思う政府の形態を選んでいる。さらに民間セクターにおいても、人々は自分が購入したい財やサーヴィスを足による投票によって選ぶことがある。足による投票のこれら三形態は、すべて政治的自由を増進させるから拡大されるべきである」というものでした。
その後、森村進(一橋大学教授)、只野雅人(一橋大学教授)、田村哲樹(名古屋大学教授)の三氏がそれぞれ法哲学、憲法学、政治理論の立場からコメントを行い、ソミン教授がそれに回答しました。最後は会場の聴衆との質疑応答がありました。
ソミン教授の報告は第一次的には連邦制度を採用するアメリカ合衆国を念頭に置いたものですが、わが国の政治制度にも多くの示唆を与えるとともに、民主主義の意義、移民規制の是非など、現代世界の重要な問題にも触れるために、その学問的な意義は極めて大きかったと思われます。
なお会場には一橋大学以外からも多くの研究者が参加されました。
会場の様子
質疑応答の様子