高い視座から学びを深めさらなるステップアップを目指す
大倉 健史さん
法学研究科ビジネスロー専攻修士課程(GBLプログラム)2022年修了
[略歴] 政治経済系学部を卒業後、半導体製造装置メーカーで広報、管理会計、法務等の業務に従事。その間 2011年までの6年間、海外現地法人で予算関連業務を経験。2022年3月、ビジネスロー専攻修士課程(GBLプログラム)修了。
法務の業務を積み重ねるなかで抱いた危機感
大学は政治経済系の学部を卒業、半導体製造装置メーカーに入社して広報IR業務などを担当しました。その後、希望してイギリスの現地法人に管理会計の担当として出向し、帰国してから担当したのが、未経験の法務の業務です。書籍や実務を通して、一から独学で勉強をしました。その後、M&A等の複雑な法務業務を担当、国内外の専門家と一緒に成果を出す仕事の面白さを改めて実感、法務を極めたいという気持ちを強く持つようになりました。同時に、漫然とこのままキャリアを積み重ねてしまうことに危機感を抱くようになりました。
体系的知識を修得して実務に活かすべく入学を決意
実務のなかで学んでいくのも大事だけれど、専門的な知識を体系的に学び実務に結びつけていくことが次のステップとして求められるのではないか。そして、せっかく一生懸命勉強するのだから学位を取得して形に残すことも意義があるだろう──。そう考えて、体系的により実務的なカリキュラムを組んでいる一橋大学大学院のビジネスロー専攻への入学を決めました。
チャレンジングで新鮮な授業が自信をつけてくれる
いずれの先生方も最新の企業法務のトレンドに合う材料をいろいろ用意してくださったので、実務と結びつけながら興味深く、そして積極的に授業に臨むことができました。私は法学部出身ではありませんが、例えば予習やレポート課題の作成のために判例を読み込んで法律に基づき自分なりに評価したり、論点を整理して主張の展開の仕方を探っていくプロセスを積み重ねていくことはチャレンジングで新鮮でした。そうした経験が今後、弁護士など外部の専門家と一緒に働いたりする際、あるいは訴訟などでも非常に有用なものになると感じていて自信がつきました。
論文を執筆しながら自身の考えを明確化することで仕事上の問題解決に繋げる
私の研究テーマは「The Future of In-House Legal Departments in Global Japanese Companies(グローバル日本企業における将来の企業法務部門のあり方)」です。職場で直面する問題を解決する一助になればと思い選びました。普段から仕事で英語を使う機会は多く慣れているつもりでしたが、論文となるとボリュームが多いので、言い回しなどさまざまな工夫が必要でした。かなりの数の文献を読み込むなか、自分の考えの矛盾点や足りない所が明確になり、問題の解決に繋げられる内容になったかなと思います。
高い視座から学ぶことで法務部門でのステップアップに役立つ
一橋のビジネスローで身につけたスキルや経験は、高い視座から考察しながらキャリアを積んでスップアップを目指すのに必ず役に立つと思います。自分が興味を持ったテーマについて実務に直結した学びや気づきを得られるのですから、時間のやりくりは大変ですが、頑張ろうという気持ちが湧いてくるものです。勉強しようと思い立ったが吉日で、皆さんも躊躇せずチャレンジされることをお奨めします。