令和7年司法試験の結果を受けて
令和7年司法試験の結果を受けて
令和7年司法試験の合格者発表が11月12日にありました。
本年の司法試験受験者数は,全国で3,837名であり,昨年より58名増加しました。全体の合格者数は1,581名であり,昨年の1,592名より11名減少しています。受験者に対する合格率は41.2%(小数第2位で四捨五入,以下同じ)で,昨年(42.1%)よりも0.9%下落しました。他方,法科大学院修了生・在学生を併せた合格率は34.3%と昨年(34.8%)より0.5%,法科大学院修了生の合格率は21.9%と昨年(22.7%)より0.8%,法科大学院在学生の合格率は52.7%と昨年(55.2%)より2.5%,それぞれ下落しています。
昨年に引き続き1,500名を超える合格者数が出たことは評価したいと思います。しかし,予備試験合格の資格での受験による合格者が昨年の441名から428名へと減少する一方で,法科大学院修了生・在学生の合格者数が1,151名から1,153名へと2名の増加にとどまり,合格率も昨年同様30%台前半になってしまったことは,残念といわざるをえません。合格率がこの水準で推移し,在学中合格者が偏重されることになれば,法科大学院生の関心が過剰に司法試験対策に向けられることになり,学生が未来の法曹として本来修得すべきことを習得できなくなることが懸念されます。善処策が講じられることを引き続き希望します。
一橋大学法科大学院修了生・在学生は,出願者145名,受験者128名,短答式合格者97名,最終合格者61名(既修者53名,未修者8名)という成績でした。受験者に対する合格者の割合は47.7%(既修者55.8%,未修者24.2%)です。なお,一橋大学法科大学院在学生についてみると,既修者については,受験者59名に対し合格者40名(合格率67.8%),未修者については,受験者12名に対し合格者1名(同8.3%)でした。在学生全体の合格率は57.7%と比較的高い水準にあります。
以上のとおり,一橋大学法科大学院修了生・在学生は,本年の司法試験においても健闘し,対受験者合格率では,全法科大学院中第5位の成績となりました。修了生及び在学生のみなさんの努力の賜物であると思います。
合格された方には,心よりお祝いを申し上げますとともに,今後のご活躍を願っております。そして,様々な分野におけるみなさんの今後の活動によって,一橋大学法科大学院の社会的評価が一層高められることを期待しています。
今回は不本意な結果に終わった方には,一橋大学法科大学院が修了生に対してさまざまな形で行ってきた支援を今後とも続けることをお約束します。一橋大学法科大学院を修了した以上,法曹となるべき力が備わっていることは間違いありません。困ったことがあれば,一人で抱え込まず,どうか遠慮なくご相談ください。
また,この機会に,直接・間接に学生を支援してくださった関係のみなさまにも厚くお礼を申し上げます。
法科大学院を中心とする法曹養成制度については,大きな制度改変を経て,新たな時代に突入しました。そのような状況下にあっても,一橋大学法科大学院は,時代の要請に柔軟に対応しつつ,今後も変わらず良き法律家の養成に努力を重ねて参る所存でございます。今後とも,一橋大学法科大学院の活動に,ご理解・ご支援を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。
2025年11月13日
一橋大学法科大学院長 玉井利幸


